韓国でビビンバの有名な地域やお店-土地が変わればビビンバも変わる?

※「비빔밥」の日本語表記について、韓国語を忠実に発音すると「ピビンパプ」だが、一般的な日本人にとっては「ビビンバ」が浸透しているので、当記事では引用部以外「ビビンバ」で統一する。

目次

ビビンバ(비빔밥)とは

ピビムは混ぜるという意味。炒めた牛肉、ユッケ、各種ナムルなどをご飯にのせ、ゴマ油などを加えて、混ぜて食べるもの。朝鮮時代の王様や貴族が食べていた頃から、中国の陰陽五行思想にもとづく「五味五色」の食材を盛るのが理想とされた。五味とは甘・辛・酸・苦・鹹(塩辛い)五色とは青・白・赤・黒・黄を指す。冷蔵庫にあるキムチやナムル、ミッパンチャン(常備菜)をご飯にのせ、コチュジャンをかけて混ぜて食べるのが一般家庭の即席ピビムパブ。(韓国料理用語辞典/鄭 銀淑 )

画像:(盛味堂/KONEST)より

ビビンバの由来

ご先祖へのお供えものを一族が食べて福を呼ぶ「飲福」の風習があり、祭祀の供物をかき混ぜて一族で分け合って食べたのが発展してピビムパプになったというものだ。(韓国の美味しい町/鄭銀淑)

慶尚北道安東市:ホッチェサパブ

ビビンバが有名な地域やお店

全羅北道全州市:全州(チョンジュ)ビビンバ

全州(チョンジュ)ピビンパとは

具の組み合わせにも全州ピビムパプならではの特徴がある。具が東西南北とその中央を象徴する「青・赤・黄・白・黒」の五方色で設えられていて、色の取り合わせが美しい。(韓国料理用語辞典/鄭 銀淑 )

画像:(盛味堂/KONEST)より

全州(チョンジュ)ビビンバが有名なお店:盛味堂(ソンミダン)

慶尚南道晋州市:晋州(チンジュ)ビビンバ

晋州(チンジュ)ピビンパとは

各種のナムル、ユッケ、コチュジャンなどが金色の鍮器の中で彩りを競い、まるで「花」のようだという意味で「花飯」という美しい別称をもつ。(韓国料理用語辞典/鄭 銀淑 )

画像:(天凰食堂/VISIT KOREA)より

晋州(チンジュ)ビビンバが有名なお店: 天凰食堂(チョンファン)

慶尚北道安東市:ホッチェサパブ

ホッチェサパブとは

儒教文化が広く浸透し、祭祀と礼を重視した慶尚道の大邸・安東・晋州が「ホッチェサパプ」で有名な地域だった。このうち大邱のホッチェサパプは今はほとんどなくなり、安東、晋州で郷土料理として命脈を保っている。(韓国の美味しい町/鄭銀淑)

コチュジャンを使わないこと以外普通のピビンパと同じ。

画像:(カチクモンチッ/KONEST)より

ホッチェサパブが有名なお店 : 까치구멍집 (カチクモンチッ)

代表的なビビンバの具材

  • 大豆もやしのナムル
  • ほうれん草のナムル
  • にんじんのナムル
  • 朝鮮かぼちゃのナムル
  • 大根のナムル
  • 大根のなます
  • きのこのナムル
  • わらびのナムル
  • そぼろ、もしくは肉炒め
  • 牛刺し
  • 海苔

・このほか、生野菜をのせることもあります。きゅうり、キャベツ、紫キャベツ、にんじん、えごまの葉、赤ピーマンなどを千切りにして彩りよくのせたり、サンチュや春菊をちぎって敷いたりします。

・また、筍(:チュクスン)、たらの芽(:トゥルプ)、うど(:タンドゥルプ)、芹(:ミナリ)、たんぽぽ(:ミンドゥルレ)など季節の野草・山菜などもナムルにしてのせると、山菜ピビンパとして特徴を出すことができます。

(ピビンパ/モランボン 薬念研究所2024.10.11)

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